命じられたルーティンワークだけをこなすことは、誰にでもできる。そんな仕事のやり方をしているなら、組織の替えがきく存在として埋もれてしまうだろう。これからの社会を自分らしく生き抜き、必要とされ続けたいのなら、自分だけの強みや軸を持った唯一無二の存在を目指す視点が欠かせない。そのために重要なのが、周囲の意見や世間の常識に流されることなく、「自分はどんな人間になりたいのか」という理想像を明確に描くことである。それは、看護師においても同様のことがいえる。

看護師としての理想の姿を考えることは、自分の持つ個性や得意分野を最大限に輝かせる指針となる。技術を極めたスペシャリストになりたいのか、組織をまとめるマネジメント層を目指したいのか、あるいは患者の心に誰よりも寄り添う看護を実践したいのか…その答えは人によって異なるだろう。自分の心が一番ワクワクする方向性をしっかりと見定め、そこに集中して知識や経験を積み重ねていこう。突き詰めていけば、他の誰にも真似できない自分だけの魅力が自然と滲み出てくるようになる。

目標とする看護師像が真ん中に一本の太い軸として通っていれば、日々の厳しい業務やキャリアの選択においても迷うことがなくなる。困難な状況に直面しても、理想の自分に近づくための試練として前向きに捉え、成長の糧に変えていくことができる。自分の強みを伸ばしたいのなら、誰かの後ろを歩くのをやめよう。その一歩を踏み出したときから、自身の存在価値は高まり、慕われる特別な看護師としての道が拓かれていくはずだ。